人生の十八番を歌いあげよう! 第2夜「生声ストレートボイスが自分の声を創り上げる」

 

わたしは20歳で幼稚園の先生になって以来
41歳まで、ずうっと持病を持っていました。
それが声帯結節という喉の病気です。

病気というよりも怪我に近いかもしれません。
またポリープとは違うものです。

声帯の両側に突起が出来てしまい、
喉が綺麗に閉まらなくなるので
ガサガサのハスキーボイスになってしまうのですが、
喉の痛みはない状態です。

これに一度かかると
3カ月は本気で歌えないくらいの状態になります。

幼稚園教諭
役者
ミュージカル
サルサ歌手時代のわたしは常に
この病とともにありました。

ほぼ常にガサついた声で
仕事をしていましたが
時に綺麗な声の時、芝居で盆踊り歌手の役をやり
歌いきったところ、

歌手をやったほうがいい。
という言葉をいただき今があるのですが、
本当に常に調子が悪かったんです。
なので、以前幼稚園の先生時代の友人は
今のわたしの歌手活動にビックリしているくらいです。


声が大きいのに
なぜ、弱いのか。

ずうっと悩み続けてきました。

でも、それがファドを追求し続けていく中で
全く発症しなくなったんです。

それこそ、
現地の歌唱法 ストレートボイスを身につけた
成果だったんです。

わたしは、ストレートボイス歌唱法は、
日本ではそう簡単には学べないことがよくわかります。
なぜなら、小学校から生声で歌うとなれば合唱。
マイクを使うとなれば、カラオケや、
バンドなど組んでもほとんどはマイクを使用し、

音量のバランスを
機械で取るのが通常。
小さい声はボリュームあげれば大きくなります。

自分の本当の声量も
性質も、本人が気がつく

「本番」がないからです。

 

あなたは本当の自分の声量を知っていますか?

 

 

しかしファドは違います。
毎回が生声勝負。
ギターが4本の時だってあります。

そういう時も最良のストレートボイスをひびかせねば
お客さんは歌で惹きつけられません。

わたしは、2008、2009、と立て続けにリスボンで歌い。
その後3年間、日本で活動し
3年ぶりにリスボンに戻った時の1日目、
ギターさんが5人いる
営業後のバーで歌った時に

「この3年間
自分は一体何をやってきたのだ!」

と自分を責めました。声はすでに強くなってきていましたが

響きが足りていないと教えられたのです。


今から考えるとギター5本もあって歌うのは
あまりにも状況は過酷なものだったのですがね。

わたしの後にそれはそれはよく声の通る方が歌ったので、

生声の怖さをおもいしりました。

自分が日本にいるだけじゃ
声は作れないと、ひしひし思ったのです。

2012年のわたしは燃えていました。
1カ月半の滞在で得られるものは全部得ようと
毎夜毎夜ファドを歌い歩き、地道にトレーニングを積み上げました。

声の不調は、その時はもう起きない声になっていましたので
あとは、強くすることに集中していこうと決めました。

この時のリスボンではファドのゴッドマザー的な
レニータジェンティルの紹介で
名店 オファイアで歌う経験の他にも、
アマリアロドリゲスが歌っていたカフェルーゾや、
老舗 アデガデマシャドなどたくさんのファドレストランで
歌うことも経験でき、大きなお店で響く自分の声も確認し、

わたしは確実に

「マイクなしでも響かせられる」という自信がつき始めた頃でした。

まさに毎日休まず歌い続けて体で身につけたものこそ
ストレートボイスの原点なのです。日本における

発声練習とは全く違うものです。

 

故に、今ボイトレ生たちが声をどんどん響かせられているのは
まさに、ストレートボイスのバトンタッチ状態なんですね。

「マチャコさんと1時間一緒にいるだけで声量が上がり
聞いたことない自分の声が出てくる。」

これが多くの生徒さんの感想です。

でも当然です。だってわたしはあの時のわたしのように
生徒さんを見ているし、伝えたいと考えて指導しているから。

全てはリスボンのファディスタが
頭声発声でも、鼻声でもない、裏声でもない

本当の響く地声の美しさを教えてくれたのです。

次回はこのストレートボイスについて例を挙げて説明いたします。


(続く

★今日のチャレンジ★

発声練習だけじゃない
発音じゃない
ファドへの尊敬でもない。

それだけあっても歌えません。

自分の強い声はその現場でしか学びとれなかったです。
机上の、ポルトガル語ができれば歌える、なんてとんでもない。

自分が出来上がっている楽器でなかったら
ファドは中途半端な声量の歌にしかなりません。
ポルトガル語ができたら歌えるというには、

あまりにも音と魂のバイブレーションが大きすぎる歌だから
一人で2ステージ15曲なんてできません。

まずは声を作ること。
土台。
それが大切なんです。

その土台を歌に乗せたら

自分が歌いたい歌は歌うことができる第一歩。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

asaimasako

MACHAKO(浅井雅子)です。ポルトガルの大衆音楽ファド(FADO)を歌っています。 行動力と溢れ出るパワーで生きています。フラメンコ・サンバ・サルサも大好きです。ギターとパーカッション命。好奇心いっぱいに生きてます。