去年の大晦日ですが、
松田聖子さんが、メドレーを紅白で歌ったときに
衝撃が走りましたね。
キーをいくつも落として
すべてかなり低く歌っていたからです。
その時、私もショックを受けましたけど、インターネットでは
さまざまに感想が出ていました。
低くしたほうが歌唱力が戻っているという声もありました。
ただ、やっぱり弾けるようなメロディーの歌が
低いとちょっと合わないなあというのが私の印象でした。
松田聖子さんは、若いころ、本当に地声がつきぬけるようにきれいで、
何を歌っても上手で、
音程も良くて、
本当に素晴らしい声だったのですが、
激務がたたって途中で声を壊してしまわれたそうです。
以後、発声法を変えて
キャンディボイスというハスキーな歌声で
歌い続けそれを持ち味にトップを走ってきたんですね!
色々あると思いますが、聖子さんは常に自分を演出し、
スターでい続ける、それはとてもすごいことだと思います。
聖子さんと同じ時期に
中森明菜さんも頭角を現し、
私は当時は明菜さんのほうが大人っぽくてずっと好きだったのですが、
明菜さんは、デビュー当時は音程はあまりよくなくて、
その後、どんどん上手になっていき、
表現力も、ダンスも、衣装も、自分自身で作り上げる
アーティストになりましたね。
しかし、今は、いろいろなことが重なって体調もですし
声もかなりかすれてしまっています。
そんな昭和のスターたちを見て育った私も
例にもれず、
「あんなにすごい人たちだって声が出なくなっていくんだもん。人間は年取ったら
声が出なくなるんだ」
と思っていましたし、周りからも言われましたし、
常識はそこにありました。
そんなこんなでファドに出会って
そこからその常識は間違っていると気が付きます。
この方はアントニオロシャさんといい、
名店O faiaで歌っている現役のファディスタなのですが、
当時で74歳です。
私の尊敬しているレニータジェンティル
当時で71歳です。
どうですか?
その年の歌に聞こえますか?
二人とも現役でマイクを使わず毎晩
ファドレストランで歌っていますよ。
こんなのを毎日のようにポルトガルで聞いていたのに加えて
フラメンコも勉強し始めた私は、
こんなすごい歌に出会います。
パケーラデへレスさん。
もう何才だろうがいいわ!!!!!!!!
もうね、日本の常識など、
彼らの前に立ったら
それがなんですか?わたしたち歌ってますよ!
と吹き飛ばされてしまうなあと
感じたんです。
私は本当に心から体からそれを感じました。
衝撃そのものでした。
だから
自分の声が強く変わったんだと信じられるのです。
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