ファドって数人で一晩に歌うもの。

ファドを歌い始める前まで、

私は、ボイストレーニングを3か所くらい通っていたのですが、

あんまり自分には効果がなかったのですね。

 

やっぱり相性があると思うので、

合う人、合わない人で、かなり効果は変わるかとは、思います。

 

でもひとつだけ言えることがあります。

 

それは、ファドを現地で浴びるようにして得た最大の良点。

彼らが日々、命を懸けてその一曲を歌い上げ、伝えている様子

が体に隅々まで染みたことです。

 

なかにはそんなに上手じゃない方もいます。

それでも

上手じゃない中にも

 

この人なんかすごい!!!!

という印象が確かに残る人も多いし、

 

上手いのに

 

この人なんかもう聞きたくない!!!!

っていうひともいるんですよ。

 

で、わたしはどう考えたかというと

 

日本でファドを歌うってなったら一人で10曲以上だし、

ただ普通にやっていくのはちょっと難しいだろうと考えたんですね。

だって現地のお店には数人のまったく色合いの違うファド歌手がそろっているのですからね。

 

それで様々な役割を担っている一軒のファドのお店で歌うファド歌手の

歌のいろいろや、出番としての役割が

 

うまくいってるなあと思うお店によく通いました。

 

それで一日の構成とか、出演者の選ぶ曲とか、そういったものをよく感じ取るように

今夜はいいバランスだったなぁとか、そういうことですね。

 

日本人なりに考えてみていました。

 

そこで思ったのは、本当に声を鍛えていろいろな表現ができるようになってからじゃないと

続かないなということだったんです。

 

もちろん自分の持ってる声は一つなんですけど、

 

その一つであっても

場面場面でまったく違う印象が与えられることができると考えました。

 

今もそれを考えて曲を構成したり、内容を考えています。

 

写真を紹介しながら歌う、

旅するファドライブに関しては、

本当に自分が撮ったさまざまな写真があるので、

そこに気持ちが乗って、感情が動きます。

 

通り一遍の歌い方には、どうやってもならない

現地での体験談を交えているので、

そうなっていきます。

 

ポルトガルでファドを聴くのと、

日本でそれを表現するのは、ほんとに違うということです。

 

今も新しい声の色を探して学ぶために

私はフラメンコや河内音頭の要素も

実は取り入れています。

 

ファドにはそれら他の音楽からの影響も

包み込む、大きな幅を感じています。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

asaimasako

MACHAKO(浅井雅子)です。ポルトガルの大衆音楽ファド(FADO)を歌っています。 行動力と溢れ出るパワーで生きています。フラメンコ・サンバ・サルサも大好きです。ギターとパーカッション命。好奇心いっぱいに生きてます。